自己駆動グループ
自己駆動液滴の内部における化学振動反応の界面ダイナミクス依存性
SATOSHI UDAGAWA
BZ反応を内包した水滴を界面活性剤入りの油中に沈めると自発的な運動を引き起こすことが知られています。その中でも自己駆動を引き起こす界面ダイナミクスがBZ反応にどのような影響を与えているかについて研究しています。現在はBZ反応と液滴サイズの関係性について調べようと試みています。
KOUDAI KISHIGAMI
自発的に運動するBelousov-Zhabotinsky液滴の二体間相互作用
液滴の集団運動では、クラスターの形成と分解が繰り返し起こることが知られていますが、そのメカニズムは未だに解明されていません。私の研究では、集団運動の基礎となる液滴2つの挙動を観察することで、酸化状態と還元状態の液滴の性質の違いを考察し、集団運動に応用できるような相互作用モデルの構築を試みています。
一次元系でのBelousov-Zhabotinsky反応液滴の同期現象
KEIGO MASUDA
Belousov-Zhabotinsky反応は、その液滴を一列に整列させると振動が伝播していくことが知られています。そして、界面活性剤を混合した油中に液滴を入れると自己駆動することも先行研究から分かっています。そこで私はこれらを組み合わせて、液滴を界面活性剤中を混合した油中にBelousov-Zhabotinsky反応液滴を一列に沈め、その振る舞いを研究しています。
OB・OG
樟脳を使った回転子の同期現象
HIROMU YAMAMOTO
自己駆動粒子である樟脳を使った実験は並進運動については研究が進んでいるが、回転運動についてはまだまだ研究がされていない分野である。また、回転運動の同期は今までわからなかった繊毛の動きなどにつながり、これは生物の研究の中でもホットな話題でこれから多くの研究がされていく内容である。その中の1つの参考として樟脳を使った回転子の同期について研究している。
白金ヤヌス粒子の集団運動とVicsekモデルの比較
KANA HOSOKAWA
白金/ポリスチレンの2つの表面を持つ粒子は、白金の触媒作用と非対称な形から濃度勾配が起きて自己駆動すると考えられています。この粒子を使って、集団運動を観察しています。これらの運動が、"Vicsekモデル"と呼ばれる簡単な集団運動のモデルと類似すると仮定した上で、統計力学をもとにパラメータを変えた数値計算結果と比較しています。
油相内での水滴の運動
TAKAHIRO MIYAUCHI
自分は油相内での水滴の運動について研究しています。現在、水相内での油滴の運動は数多く確認されています。しかし水と油を逆転させたものは種類が少なく、より多くの種類を探している段階です。いろいろな水と油の組み合わせを試していて、動いてくれるのかどうかまだわからず手探りの状態です。結果が出るどうかは自分の頑張り次第だと思うので頑張ります。
無生物による走化性の再現
TAKUMI ISUZU
僕の研究は生物が持つ走化性という性質(その生物にとって目標となる物質に近づいていく性質)を無生物でも再現しようというものです。無生物が1個の場合は既に卒業生が再現されているので、無生物を複数個にして走化性を再現するというのが僕の目標になります。加えて無生物が2個の場合にお互いがどういう相互作用を起こしているのかの解明も僕の目標となっています。
学生時代に力をいれていること
TSUBASA SHIMOMURA
私が学生時代に力を入れたことは自己駆動粒子の運動解析だ。具体的には樟脳という水に浮かべることで自己駆動粒子となる物質を用いて実験を行っている。水の粘土や水槽を大きさを変えることで樟脳がどのような動きをするかを実験し、樟脳の動きのメカニズム解明に取り組んでいる。私の強みである行動力をいかして今後も取り組みたい。
界面張力測定による自己駆動液滴の駆動力評価
TOSHIKI NAGATA
油相中を自発的に動き回る自己駆動粒子は、油相と液滴間に生じる界面張力の変化が大いに関わっています。私はその界面張力を調べることで、自己駆動粒子の動きについて解明しています。界面張力を測定する手法として、液滴の形状から液体の界面張力を求める懸滴法という測定方法を用います。その手法は動的な界面張力を測定するのに適しています。
樟脳粒の集団に現れるリズム現象の機構解明
SYUHEI KUBO
私の研究は、樟脳粒による移動と停止を繰り返す間欠運動のメカニズムの解明です。先行研究にて水相の水面だけを区切った場に、複数個の樟脳粒を浮かべると運動の様子が変化することがわかっています。しかし、そのメカニズムまでは未だに解明されていません。私の研究では、区切った場の大きさによる運動の様子の変化からメカニズムの解明を試みています。
樟脳粒の運動に現れる周期軌道とその分岐
MASAKI SHIGEYAMA
私の研究は場の大きさ(容器の側面の比)によって変化する樟脳粒の運動の軌跡、また水溶液の粘性によって樟脳粒の運動が変化する分岐点の解明をしています。この研究は理論上で運動の軌道が解明されていますが、実際の実験では解明されていません。私の研究では実験で樟脳粒の運動、また運動の変化が起こる分岐点の解明を試みています。
間欠運動を利用した大腸菌模倣型走化性の実現
YUKO HAMANO
大腸菌は栄養物質や有害物質に対して走化性を持つますが、それは運動の方向によるものではなく、ランダムウォークで直進距離を変えることで濃度勾配に応答する戦略をとっています。私は、そのような戦略をもった無生物のモデル実験系を構築することを目指して、硫酸鉄水溶液上を運動するフェナントロリン粒子の観察を行っています。
油中水滴の自己駆動のサイズ依存性
TAKUTO OGASAWARA
私は自己駆動液滴と呼ばれる、自発的に運動する液滴の運動モード制御について研究をしています。具体的には臭素酸イオン、硫酸、フェロインからなる液滴をモノオレインのスクアラン溶液に滴下すると、この自己駆動現象が見られます。この自己駆動液滴のサイズや溶液条件を変えることにより、液滴の速さや運動モードはどのように変化していくのか研究しています。
自己駆動液滴の相互作用
AYAKA ONO
私は自己駆動液滴の集団運動について研究をしています。自己駆動液滴は二次元空間上をランダム運動します。私はこの自己駆動液滴を円形の水路上に複数個並べ、水路上を運動するように液滴の動きを制限します。そして、隣り合った液滴同士がどのように影響を与え合い、どのような運動をするのか、その相互作用を研究しています。
一次元円環水路における樟脳粒の集団運動
RYOUHEI TAMARU
一次元円環水路において樟脳粒を複数個浮かべた際の集団運動についての研究をしています。一方向のみに運動する「樟脳船」は交通流における渋滞と似たような運動をすることが既にわかっています。それに対し、対称性を持つ「樟脳粒」を複数個浮かべた場合の集団運動がどのように行われるかを、水相の粘性抵抗依存性に関する研究を行っています。
樟脳振動子の結合系
AYUMI YAMANOUCHI
私は樟脳振動子の結合系について研究していきます。ある条件下では樟脳粒が振動運動することを当研究室では発見しました。私はそれぞれ振動している樟脳粒を二つ、または複数個を相互作用させると振動にどのように変化が生じるのかを研究していきます。また、どのような条件で同期するのか、粒の大きさ、場の大きさに注目して研究していきます。